次は岩屋観音堂を目指し(寄り道)石段を登ります。
少し登ると木曽川がよく見えます。
岩の窪みにお堂があります。
隙間から覗くと、奥の方にも何かある。
他のHPで見ましたが聖観音の他、馬頭観音や役行者も祀られているそう。
せっかく来たのだからご挨拶にお賽銭を入れようと財布から小銭を取り出して手を合わせると、娘が「ママ、リュックに何かついてる。でっかい蜂だ!」
慌ててリュックを肩から下ろし、放り投げるとまではいかない感じに置いた。
とりあえずいつもは、この地域を守っていただきありがとうございます。みたいなことを祈るのだが、今回は「蜂に襲われませんように」と、お願いしながら、こんなことをお願いしてすみませんという気持ちだった。
フィギュアだったら欲しいくらいな造形。
幸いスマホは手に持っていたので、まずこれがどんな蜂か調べた。(本物のスズメバチを見たことがないので)大きさや腰のくびれなどからスズメバチらしい。
スズメバチといえば、下手に抵抗すると仲間を呼んで襲ってくるのでどこかへ飛び去るのをしばし待つことにした。
しかし、一向に飛び去る気配がない。
時間ばかりが過ぎていく。私は対処法とか色々検索したが、これといった答えが出てこない。娘はSNSで緊急事態だと拡散して答えを貰おうと、フォロワー数16の私のツイッターに文章と写真載せて拡散。(私が文章考えれないのと、打つの遅いので)
かれこれ1時間近く経過。ツイッターは変化なし。そりゃそうだ。
私はどうにかなるさと蜂の動きを見守るも、どうにかしたい娘は、どこかに連絡して聞いて!みたいなことを言ってうるさい。
「蜂の巣駆除のとこに相談してよ」と言われ、心のなかでは、「蜂の巣の駆除はしても、リュックに止まって動かない蜂のために呼ぶのか〜」と思ったが、待っていても仕方ないし次の展開を期待してフリーダイヤルにかけてみた。
電話口の女性は、こちらの緊急性とは関係なく、いつもの蜂の巣駆除の応対を淡々と行った。住所を聞かれるも??なので娘に調べてもらい”岐阜県坂祝町の木曽川沿いの岩谷観音堂”と答えた。(最寄りの業者に連絡して、改めて業者から連絡が来るらしい)
数分後、業者さんから電話が入る。現状がわからないことと稀なケース、蜂の巣駆除ほどの作業ではないとのこと。「こちらもそれだけのための料金請求しにくいので、どうします?」と聞かれたので、「ずっと動かないんです。こういった状況の場合、どうします?」と聞いてみた。返ってきた答えは「棒でつついて、離れたすきに逃げますね」だった。
「棒でつついて、逃げる」とっても、単純な答えなのだが、その道のプロが言うのだから説得力がある。襲ってきたらどうするのか?の答えはもう必要ない。つついて逃げろとプロが言うのだから。
私と娘はできるだけ長い木の枝を探した。ちょっとした山の中なので木の枝はすぐに見つかった。娘は、私だけおいて先に逃げたら悪いからと言うので、「私が逃げてと言ったら逃げるんだよ。80メートルは追ってくるらしいよ」(これは待っている間に調べて得た知識)と言って、ゆっくり蜂の方へ枝を近づけた。
蜂の様子をみながらゆっくりと枝を近づけると、蜂は、私と敵対する感じでジリジリと枝に登ってきた。こんなに蜂と見つめ合ったのは初めて。蜂が枝の先に移りきったのを確認した私は、今だ!とばかりに枝を遠くへ投げ、すかさずリュックを拾い「逃げて!」と娘に叫び、石段を駆け下りた。
娘、私の奮闘?をスマホ構えて写そうとしていたらしい。
「逃げて!」の声で慌ててシャッター切ったのがこちら。
走った走った。ホッとして笑えてきた。
勢いで、すれ違った若者に「観音堂にスズメバチがいるので気をつけて下さい。」と
伝えていた。
「別に観音堂に行くかもわからないし、耳にはイヤホンしてたから聞こえてないよ。」
とあとで娘に言われた。
再び川側に渡り歩く。後ろに見えるは数年前に登った猿啄城
この辺り、ライン川の風景に似ているということで、日本ラインロマンチック街道と名付けられている。整備もされ所々にベンチもある。
寄りたかった喫茶店は定休日なので、もう一つの目星をつけていたお店へ。
ところが、地図を見間違えて(深読みしすぎて)、違う道を辿ることに。
まぁおかげで、色々と見つけたけれど
わかりにくいけど、きれいな色の鳥
次はランチを求めて歩くのであった。
ところで蜂騒動の時、娘に自分のスマホ使わず指図ばかりなこと指摘したら、「お互いに使ってたら二人して充電なくなったら困るでしょ。」だって。
どこから止まっていたのかわからないが、これからは山に行く時は黒い服は着ないようにしようと思った。