昼食後、町の雰囲気を見に車でさっと流した時、日の出湯の駐車場を見つけたのだが、これがまずかった。
ここだと思ったのは勘違いだった。地図アプリ見ても上手く探せず、閉店時間まで1時間を切っていた。
せっかくここまで来たのだからと、思いきって電話で聞いてみると、案内にご主人を向かわせるとの返事。
お地蔵さんの前にいますと伝えたあと、待っているとゴミ出しに出てきた人がいたので聞いてみた。
言われた通りに歩いていると自転車に乗った男性が来たので、もしやと思い声をかけると、銭湯のご主人だった。
ご主人は、気さくな感じでこの町や銭湯の成り立ちを話してくれた。
写真は入浴後に
建物は明治末頃。国の有形文化財となっている
女湯
男湯
“登録有形文化財”のプレートが
駐車場の説明
私が行くと先客の女性が帰る所で、私が最後らしい。隣の男湯からは、男性客とご主人の会話が聞こえてきた。昔よく来ていて、懐かしくて来たとのこと。
入浴後、お客がいないし、時間は大丈夫そうなので、了承を得て、中の写真も撮らせてもらった。
手入れの行き届いたお風呂
豆タイルがかわいい
話をしているうちに、もう一人の男性客とで、二階の座敷を見せてもらうことになった。
もともと、この町は田辺城下の人々が移り住んだ所らしい。共同の銭湯だったのを受け継いで今に至っていて、見せてもらった座敷も町の集会に使われていて、最近では落語会があったばかりだそう。
水は、近くの五老ヶ岳からの伏流水を汲み上げたもの。
銭湯のご夫婦は、人情に厚く、体もぽかぽかだが、心ぽかぽかになった。